ある記事を読んだ。海外で作ったものを、日本製として販売しているらしい。
しかしながら、この手の話しはよく聞く。消費者は日本製イコール高品質という認識がある。
この消費者マインドを悪用しているということだ。
生産国表示に関しての、強制的な法律は無い。
「不当景品類及び不当表示防止法」では、一言でいえば、「消費者が誤解を招く表示はやめてね」
「嘘はダメよ」というものだ。
驚くことに、生産の原産国についての表示の法律的規定は無いのだ。業界で自主的にルールを作り、それを守っているだけなのだ。
中国で途中まで作り、日本で最終工程を行えば、それは日本製として表現することが出来る。
確かに嘘はない。しかし、98%を中国で、2%を日本で作ったものが、果たして日本製だろうか?
WTOのルールに生産国を規定してはいけないという決まりがある。
グローバル化した、生産システムの中で、仮に最終生産国を表示しなければならないとルール付けすると、自由貿易の観点から、輸入障壁となるらしい。
企業側の良心に依存している現在の原産地国表示。
業界団体はこの状態を良しとは見ていない。自主的にルールを作り、国側と研究会を発足して
、マニュアルを作成している。
アパレル関係では、縫製加工した場所を「原産国」としている。
中国で縫製すれば、「中国製」。ベトナムで縫製すれば、「ベトナム製」となる。
生産国表示、グローバル企業「Apple」の場合。
iPhoneの場合は、部品は、日本製、韓国製、中国製とグローバルな調達をしている。
生産は、台湾企業の中国工場で生産を行っている。
Appleでは、「Made in China」とは表示しない。
Designed by Apple in California Assembled in China
「デザインはカリフォルニアのAppleで、パーツのまとめ工程は中国で」という表現だ。
シンプルで正しい表示である。