調子が悪いミシン。ミシンの音が、時々小さな悲鳴を上げる。なぜだ!。針を交換してみるも、まだ調子が出ない。試行錯誤の中、ふと気づく。「ミシン油だ!」
工業用ミシンは、やはり機械なのだ。
忘れていた。毎日、短時間でも使えば、油は消耗している。頻繁な油さしは、商品を汚す可能性があるので避けてきた。
その結果だ。ミシンが小さな悲鳴を上げていたのだ。調子が悪いのは、使い手への訴えなのである。つい、忘れがちだが、耳を澄ますと、マシン自体が教えてくれる。
ミシン油を注す。
機械に油が、浸透すればするほど調子が上がる。やはり、油だったんだ。納得。
機械には油が必要だ。車のメカニックであれば、こんな初歩的なミスはしない。
アパレル関係のミシンは寿命が短い。
知人の職人から聞いた話だが、アパレル関係のミシンは、油が制限されるので、機械としての寿命が短いらしい。油シミを防ぐため、ギリギリの量しか差さない。
部品交換も頻繁らしい。流石に、バッグ用の工業ミシンはそこまでは行かない。
が、気を抜くと調子が悪くなるのだ。
機械と言えども、訴えることはある。耳を傾けよう。