道具を語る。裁断用革切り包丁

モノ創りには沢山の道具が必要である。「道具を見ればその職人の腕が分かる」と言われる程、道具使いが品質に反映される。
その中で大切な道具である、裁断用の刃物である「裁断用包丁」。本来は革製品用の仕事に使う道具だが、アウトドア・アトリエでは、あえてこの「包丁」を裁断に使う。

革包丁

通常は裁断には「折るカッター」を作業に使用する会社が殆どであり、「包丁」を使う会社は見たことが無い。
正しい使い方では無い、イレギュラーな使い方かもしれない。

「皮裁包丁」(革裁断包丁)は「小さな刀」の様で、一度使うと切れ味が悪くなる。頻繁に研ぎ石で「研ぐ」作業が必要である。包丁は研ぐことにより再び切れ味が良くなる。

国秀包丁

アウトドア・アトリエではサンプル製作の生地裁断、テープのカット、ファスナー作りなど、切る作業の多くに「包丁」を使用する。同時に、刃物を研ぐ作業も増える。

cutting

古い道具である「包丁」をあえて使う理由は、刃物を研ぐことにより道具に魂が入る。魂が入った道具で「もの創り」をすることが、製品に反映されると考える。

作業効率を考えれば正しいかは疑問だが、使える限り使用するつもりだ。