Think Memo No.022 ものづくりの産業構造が変わる。(上海モーターショーが始まる)
日本の自動車産業の大きな転換点。
4月16日、上海モーターショーが開催された。そこは単なる自動車の展示会では無い。日本のものづくりの大きな転換点だ。
展示会のレポートを読んで見ると、以前の中国の自動車メーカーは、ハリボテ模倣のデザインで、日本の足元にも及ばなかった。
数年前から、電気自動車(EV)にシフトチェンジし劇的に変わった。日本のメーカーは完全に先を越された。
ピラミッド型産業構造から、アメーバ型ものづくりへ。
日本の自動車産業は完全なピラミッド型だ。自動車メーカーを頂点とした、下請け、孫請け、さらにはひ孫請けとよく分からないが、大きな産業構造である。大きさゆえに、簡単に産業転換が出来ない。
それに反して、電気自動車はアメーバ型ものづくりである。新興企業が多いのも特徴的だ。中心に自動車メーカーがあり、周辺に、ソフト開発、電気メーカー、などが相互に絡み合って開発して行く。
あのアリババでさえ、新興自動車メーカーに巨額な投資をしている。
AI、インターネットが「ものづくり」を変える。チャンス到来だ。
産業構造が変わるときは、大きなチャンスだ。アメーバ型ものづくりは、「ひとりものづくり」の得意分野である。
実は、既に「ひとりものづくり起業家」の多くは、この組織体で仕事をしている。
アウトドア・アトリエの組織体はアメーバ組織。
資材は日本のメーカーから仕入れる。
サンプル作り、商品開発、別注生産、少量生産は社内の工房で行う。
中ロットの生産は、自社ネットワークの外注工房にて生産。
OEM生産の場合には、顧客のニーズに合わせ、日本製、海外生産と分ける。
海外生産の場合には全て直接工場をコントロール。韓国、中国、ベトナム、台湾全てアジアだ。
ピラミッド型組織ではなく、全て平等な組織である。大切なパートナーだ。
二極化する、社会構造、産業構造、ものづくり。
今後は大、小どちらかだ。